【シグナル100】36人の高校生が繰り広げるデスゲーム

今回紹介するのは「シグナル100」です。原作・宮月新、作画・近藤しぐれによる同名コミックを橋本環奈主演で実写映画化し、教師に「自殺催眠」をかけられた36人の高校生が繰り広げるデスゲームを描いたスリラー。

担任教師である下部が仕かけた恐怖のゲームにより、特定の行動を取ると自ら命を絶ってしまうという「自殺催眠」をかけられてしまった36人の生徒たち。「スマホを使う」「泣く」「あくびをする」といった何気ない日常の行動に潜む自殺睡眠が発動する条件は、なんと全部で100以上あるといいます。催眠を解く方法は、クラスメイトの死のみ。生徒たちが次々と自殺に追い込まれていく中、死への恐怖に直面した人間の本性が徐々に暴かれていきます

あらすじ

担任教師の下部は、生徒からバカにされ、上司の先生からも失望され嘲笑されるなどし、教師の仕事に嫌気が差していた。そんな彼はかつて海外で研究していた「催眠術」の手法を活用し、自身の受け持つ生徒を「自殺催眠」にかける。

するとパニックに陥る生徒が突然、自殺し始める。なんと下部がかけた「自殺催眠」は何気ない日常の行動がトリガーとなって、生徒たちを自殺衝動に駆り立てる仕組みになっていた。

催眠を解く唯一の方法は、クラス全員の死を見届けることだけ・・・。極限状態に置きこまれた生徒たちは、途方に暮れるが、クラスのリーダー格の青年である和田が下部が催眠を準備している場面を録画した映像を偶然手に入れたことから状況が変わり始める。

彼は「情報」を握ったことで、他の生徒よりも優位に立ち、トリガーを引き出すことで殺害することができる状況になったためだ。そして、時を同じくしてその日、停学処分のために学校を欠席していた榊が、樫村からの電話で、クラスに起きた異変を知る。

究極のデスゲームの最中で、彼らは一体どんな結末に辿り着くのか・・・。

主人公・樫村怜奈を橋本、担任教師・下部を中村獅童がそれぞれ演じる。共演に小関裕太、瀬戸利樹をはじめ注目の若手キャストが多数出演。「春子超常現象研究所」の竹葉リサがメガホンをとり、「GANTZ」の渡辺雄介が脚本を手がけた

100種類ある禁じられた行動「シグナル」が目新しい

高校生36人が、担任教師により「自殺催眠」をかけられた事で始まる、命がけのゲームを描いたシグナル100。俗に言う「デスゲーム」を描いた作品になりますが、類似作品では2000年に公開され、社会的に賛否両論が巻き起こった映画バトル・ロワイアルが挙げられます。

本作が他の作品と違うのは、武器や暴力は一切用いずに、100種類ある禁じられた行動「シグナル」を発動させ、相手の命を奪っていくという点です。

シグナルの内容も日常的に何気ない行動が多く含まれており、100種類もあるために対策が出来ず、シグナルが発動してしまい、次々と自ら命を絶っていく高校生の描写は、凄まじいものがあります。

デスゲームにありがちなグロさだけを追求せず、シナリオや設定にこだわりを感じる

高校生が次々と命を落としていく本作は、デスゲームにありがちなグロい要素や展開に嫌悪感を感じる方も多いかと思います。

ですが、登場人物の日常を描かなかったり、警察という組織の存在を感じさせないなど、本作は「リアルな部分」を全て排除し、まるで悪い夢でも見ているような感覚に陥ります。それでも、命を奪われる極限状況の中で「どういう行動を取る事が正解か?」「自分ならどうするか?」などを考え、臨場感を味わう事が、こういった「デスゲーム」ものの醍醐味です。

また、本作の特徴としてグロいだけでなく、よく考えられたシナリオや若手俳優の演技が素晴らしいです。15+の残虐性がある作品なのは確かなのですが、普段はこういった映画は見ないという方にも是非、楽しんでいただきたいです。




もっと笑顔を!
動画配信サービス U-NEXT

総作品数以上120,000以上!あなたの「見たい」がココにある