今回紹介するのは週刊少年マガジン2015年43号から連載中の「火炎ノ消防隊」。人体発火現象(怪奇現象の一種で、突然体が火だるまになる)によって全身が炎に包まれ変異し暴れ出すようになった「焔ビト」と呼ばれる怪物の脅威と戦う特殊消防隊の活躍を描いた作品になります。
特殊消防隊といっても、消防隊員のドキュメンタリーを描く内容ではありません。上述したように、焔ビトと呼ばれる怪物の脅威に対して戦う「バトル系」の作品になります。
あらすじ
太陽暦佰九拾八年、東京皇国。この世界は、とある大災害を境に始まった人体発火現象「焔(ほむら)ビト」による脅威に苛まれていた。突然、自身の体から発火した者は瞬く間に全身が炎に包まれ、自我を失い命が尽きるまで周囲を焼きつくすのである。この脅威に対応して、一般市民を炎の恐怖から守り、人体発火現象の原因と解決策を究明するために「特殊消防隊」が組織された。
幼い頃からヒーローに憧れを抱く少年・シンラは、12年前に突然の火事によって母親と生まれたばかりの弟を亡くしてしまう。足から炎を出す事ができる「第三世代」の能力者であったシンラは、自らの体から発した炎が火事を引き起こした出火原因だとされ周囲から迫害を受ける。しかし、シンラは母親と弟と自分以外の第三者が室内にいたことを目撃しており、その人物が犯人ではないかと考えていた。
訓練校を卒業し「第8特殊消防隊」に配属されたシンラは、母親と弟のような被害者を増やさないため、また母親と弟を殺した犯人を捕まえ自らに被せられた濡れ衣を晴らすために、仲間たちと共に訓練と消防活動に励みながら、暗躍する謎の男「ジョーカー」や焔ビトの秘密を握る組織「伝導者一派」、時に他の消防隊との戦いを繰り広げていく。
シリーズ累計発行部数1000万部を突破

火炎ノ消防隊の舞台は東京になります。とはいえ現実の世界とは似て非なる、架空の東京です。「太陽暦佰九拾八年の東京」を舞台に、なんの変哲もない人が突然発火する謎の人体自然発火現象に対処する組織「特殊消防隊」が活躍する本作。
人体発火現象はある日を境に突然世界中で発生し、この被害者たちは「第一世代」と呼ばれています。
第一世代の人間は発火しても燃え尽きず、自我を失い命が尽きるまで暴れ続け、人々に脅威をもたらします。
彼らは「焔ビト」と呼ばれ、脅威となる存在で、一般市民から恐れられている存在です。
総じてクオリティの高いアニメ

今作の主人公は、17歳の若き新人消防官シンラ・クサカベ。人々を守る「ヒーロー」を目指し正義を胸に抱く反面、その過去や能力から「悪魔」と揶揄されている影のある主人公です。そんな主人公はもちろん、脇を固める主要キャラ達も、個性的で魅力的です。
また、作画も総じてクオリティが高く、バトルシーンが多めのアクションシーンは、迫力満点です。ストーリーの構成も優秀で、謎が多い設定なだけに、すぐに続きが見たいと思うこと間違いなしです。