【ブラック・クランズマン】黒人がアメリカの白人至上主義団体に潜入捜査をする

今回紹介する映画は2019年3月22日公開された「ブラック・クランズマン」スパイク・リー監督の映画です。カンヌ国際映画祭では最高賞の時点に相当する審査員特別グランプリに選出され、批評家の評価も高く興行収入は100億円を超える大ヒット作です。

キャストには元アメリカンフットボールの選手である「ジョン・デヴィット・ワシントン」と、近年話題になった「沈黙-サイレンス-」で主役を務めた「アダム・ドライバー」が抜擢されています。

舞台は1972年、アメリカのコロラド州にある警察署で初の黒人警察官に採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィット・ワシントン)は、黒人という理由で白人警官たちに冷たく扱われながらも、働いていました。

あらすじ

1972年、ロン・ストールワース(英語版)はコロラド州コロラド・スプリングズの警察署でアフリカ系アメリカ人(黒人)として初めて警察官に採用された。彼は事件捜査を希望していたが書類管理担当に配属される。署長に潜入捜査官になりたいと希望を伝えると、元ブラック・パンサー党のクワメ・トゥーレ(ストークリー・カーマイケル)の演説会への潜入を指示される。

その後、情報部に配属されたロンは白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)の新しい支部の構成員を募集する新聞広告を見つけた。ロンは白人のレイシストに成りすまして支部と接触を試みると、気に入られそのまま会う約束を取り付けてしまう。しかしロンは黒人。そこで同僚の白人警官フリップ・ジマーマンを潜入役に、自らは電話交渉担当として二人一役でロンを演じることにする。ロン(とフリップ)はKKKの構成員として認められ、その後も潜入捜査を行った。

ロン(とフリップ)の成りすましは完璧で、KKKの最高幹部を務めていたデビッド・デュークまでもが騙され、ついにはロン(とフリップ)は支部長に昇任するに至った。本作はそんなロンと仲間の白人刑事たちの潜入捜査を描き出していく。

エンタメ要素の中にしっかりと人種差別などの社会問題を主張している

本作の大まかなストーリーは、黒人を迫害する過激派集団KKKという集団の悪事を黒人自ら暴くというブラックジョークの効いたテーマなのですが、KKKが過激に黒人を排除しようとする一方で、当然ながら黒人側も白人に対して決してフラットな気持ちで接していません。人種差別の一環として黒人を排除しようと運動をしている白人に対してフラットな気持ちで接することが難しいのは当たり前です。

1970年代という比較的近代でも、黒人への差別や偏見は根強いものがあり、警察署内で唯一の黒人警官であるロンが現場に出て事件を捜査するには、自分が白人警官よりも遥かに有能であることを周囲に証明するため、他の警官が嫌がる危険な仕事に積極的に飛び込むより他に道がありません。

本作のストーリーは実話が元になっている

ブラッククランズマンは1979年、当時警察官をしていたロンストールワースという黒人が実際にクー・クラックス・クラン(KKK)に潜入捜査をした事件をもとに作られています

このKKKとはアメリカに実在する秘密結社で、基本的に白人至上で黒人やアジア人など多人種に対して異を唱えている白人至上主義団体です。過去には黒人に対する暴力行為や排除活動を行ったこともある過激派団体で、現在も存在しているという点は驚きです。




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